明治神宮野球大会出場をかけた東北地区代表決定戦(26、27日、仙台市民球場)で、仙台大(仙台6大学)がチーム初の秋の神宮切符獲得を狙う。

今秋リーグは2位も、開催地枠での出場がかなった。22日、オリックスから育成7位指名を受けた佐藤優悟外野手(4年=柴田)ら打撃陣が初戦の東北公益文科大(南東北)戦に向け、室内練習場で入念に打ち込んだ。

遅咲きの佐藤優が上昇気流で自身初の全国舞台を目指す。4カ所で行ったフリー打撃ではマシンと左右の打撃投手相手に70球以上を打ち込み、約100球のティー打撃もこなした。プロ指名を受けた今の心境を「まだスタートラインにも立っていない。浮かれないで代表決定戦でアピールしたい」と燃えている。

1年春にリーグデビューも、レギュラー定着は今春から。春はリーグ5位の打率3割4分2厘でベスト9に選ばれた。だが今秋はリーグ開幕前の城西国際大(千葉県)との練習試合で先頭打者本塁打を放ったが、3打席目に右手首に死球を受け、骨挫傷と診断された。78キロだった右手握力はまだ55キロ。スイングスピードも全国トップ級の最速169キロから153キロまで低下した。リーグ2節目から先発落ちの悔しさも味わい、内定しかけていた社会人入りも白紙になった。

仙台大では通算4人目、野手では初のプロ指名選手。森本吉謙監督(45)は「拾っていただいたチャンスを生かしてほしい」と期待している。佐藤優は「不安より楽しみ。初球からいく。ここから上げていきたい」とさらなる飛躍を目指す。【佐々木雄高】

◆佐藤優悟(さとう・ゆうご)1997年(平9)4月2日、宮城・蔵王町生れ。平沢小2年から平沢フェニックスで野球を始める。円田中では軟式野球部で捕手。同中2年秋に宮城選抜入り。柴田では1年秋から6番・一塁手でベンチ入り。2年秋から4番に座る。最高成績は3年春の県大会で準優勝。仙台大では外野手で1年春にリーグデビュー。4年春からレギュラー定着。家族は祖父母、両親、兄。右投げ右打ち。182センチ、90キロ。