来春にスタートする北海道ベースボールリーグの特別講師に就任する、プロ野球・日本ハムなどで活躍した江尻慎太郎氏(42)が13日、美唄市内のホテルで会見を行った。来年4月から野球指導や講演などの活動を予定し「ここからエネルギーが生まれるという風にしたいし、しなければいけない」と意気込んだ。

同リーグは北海道ベースボールアカデミーのプロジェクトで、まずは富良野市と美唄市の2チームで始動し、人材育成のほか、地域活性化の側面もある。江尻氏はアスリートのセカンドキャリアのマネジメント事業などを行う会社のビジネスマンでもあり「スポーツの力で地方創生は、今やっている活動にぴったり」と話した。

同アカデミーの出合祐太代表(36)とは、16年に行った親善試合が接点となった。出合代表が率いた西アフリカ・ブルキナファソ代表チームが、江尻氏も参加した日本ハムOBチームと室蘭市で対戦したのがきっかけ。「さまざまなチャレンジをされている方で、リーグと共感できる部分がある」(出合氏)と知人を通じ、特別講師就任を打診し、実現した。

江尻氏が北海道で記者会見するのは10年4月に、日本ハムから横浜(現DeNA)にトレードされた際の号泣会見以来。「北海道には忘れ物をしている思いがあった。当時応援してくれた皆さんと語り合う時間があればうれしい」と、北海道での活動を心待ちにしていた。【村上秀明】

◆北海道ベースボールリーグ 北海道ベースボールアカデミー(拠点・富良野市)を運営母体に、20年春から富良野市、美唄市の2チームで5~9月に年間70試合を実施予定。野球の技術向上を追求したい選手と、人手不足解消に取り組む自治体のニーズを合致させたリーグで、選手は16歳以上で国籍を問わない。現在、日本含め6カ国20選手が内定し、3回目のトライアウトを今月24日に実施。選手は3食付き全寮制で、1チーム16~20人を見込んでいる。