日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、チームの主役を「獲る」。27日、札幌市内の球団事務所で契約更改に臨み、200万円増の2000万円でサインした。今季は開幕前に右手有鉤(ゆうこう)骨の骨片摘出術、シーズン終了後には右肘関節形成術と、2年連続でケガに泣かされた。3年目の来季は「獲る」をテーマに、万全な状態でトップを目指す。(金額は推定)

   ◇   ◇   ◇

目指すべき場所を、自覚している。清宮が3年目の来季を思い描いた。「やっぱり、チームを引っ張る存在でありたい。清宮なくして、優勝はなかったと言っていただけるような活躍ができたら」。登場曲「スター・ウォーズのテーマ」にちなみ、会見後は同作の武器ライトセーバーの先端に来季目標「獲る」を貼りつけ、写真撮影に応じた。主役の座を勝ち取り、頂点を目指す。

期する思いがある。右手首骨折で2年連続の2軍スタート。慢性的に抱えていた右肘痛の不安解消へ、シーズン終了後には関節形成術を受けた。「悔しいの一言」。ルーキーイヤーから故障続きの負の連鎖を断ち切るため、まずは来年2月の春季キャンプ完走を目指す。「シーズンが終わったら、堂々と胸を張れるような成績を残せたら」と見据えた。

発奮材料が出来た。17年の新入団発表会見で、入場時にバイオリンを奏でた札幌交響楽団の大平まゆみさん(52)が、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断されたと伝え聞いた。「これから飛び立つという時に、素晴らしいものを添えて頂いた。少しでも元気というか、希望とかを感じ取ってもらえたら幸いかな」。自身の活躍で、勇気づけたい。

トップに立つ意義を感じている。「チームもそうですし、個人もそうですけど、あらゆるものを奪取出来れば。チームが1番になれることが一番です」。チームの優勝を第一目標とし、達成すれば個人タイトルは「自ずと絡んでくる」と力強い。球団からの期待を受け、契約更改では200万円増の2000万円(金額は推定)でサインした。来季は主役として、歓喜の輪の中心に躍り立つ。【田中彩友美】