ハマの独身貴族と「トリキ」で忘年会? DeNA今永昇太投手(26)が5日、横浜市内の球団事務所で2倍超の1億3600万円で契約を更改。大幅増の使い道を問われると、報道陣を「鳥貴族」へ招待するプランを明かした。全品298円均一(税抜)の焼鳥屋で、マスコミ各社との「サシ飲み」が執り行われる。

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17年ソフトバンクとの日本シリーズの円陣で「俺らは鳥だ、鳥になるんだ」と名言を残した今永の目は、契約更改の場でも真剣だった。倍増となった年俸のご褒美を問われると「特に何か欲しいものはないのですが、そうですね。1年間、いろいろな記事を書いてくださったメディアの皆さんに…。鳥貴族にでも行きましょう」。あの時同様、トリッキーな演出で、報道陣の度肝を抜いた。

大阪、東京、名古屋を中心に展開する焼き鳥屋「鳥貴族」。全品298円均一(税抜き)の大衆居酒屋を憩いの場に選んだ。「大衆居酒屋で思い浮かんだのが鳥貴族でした。昔、よく行っていたので」。庶民派な一面をのぞかせた一方で大盤振る舞い。「マスコミの皆さん全員と一斉にではなく、各社ごとに」と1社ずつの“サシ飲み”を提案。1億円を突破した男は太っ腹だった。

場所、日時は未定。春季キャンプ地が行われる沖縄には鳥貴族の店舗がないため、横浜、もしくは都内近郊での開催が見込まれる。脂が乗ったトークは“舌口鳥”。「順番はテレビからで行きますか。時代的にも、新聞は後になりますかね」とジョークを飛ばし、総勢20社を超える担当との慰労会を思い描いた。

誰も文句を言えない数字で、19年シーズンを羽ばたいた。初の開幕投手を務めた今季。勝利数(13)、防御率(2・91)、勝率(6割5分)、三振数(186)、投球回(170)で自己最高をマーク。来季の開幕投手も「譲る気はない」と息は荒く「今年はタイトルを1つも取れなかった。来年はリーグ優勝に自分の何かタイトルが付いてきたら」。もちろん17年の防御率「2・98」も今季同様にクリアする。

干支(えと)も、酉(とり)年の今永。「鳥貴族」のチョイスは、運命に導かれていた。【栗田尚樹】