今季大腸がんを乗り越えた阪神原口文仁捕手(27)が7日、新たな社会貢献活動に乗り出すことを発表した。

「来季以降、自分の成績によって寄付していきたいという考えがあります。安打、打点で1万円ずつ、寄付できるようにしていきたい」。1安打で1万円、1打点で1万円ずつ寄付していくもの。1試合3安打3打点なら6万円が積み上がる取り組みを公表した。

今年3月から大腸がんの啓発チャリティーグッズ「グッチブレス」を発売し、寄付するなどこれまでも社会貢献を行ってきたが、今回は自身の成績と連動させる。「野球選手の間にやれることがないか考えました。自分の成績がチャリティー、寄付につながるなら、野球を頑張る1つの理由でもある。力の源にして頑張りたい」。1月に大腸がんを患っていることが発覚し、闘病を続けてきた原口だからこその思いがあった。

プレーヤーである限り、社会貢献を継続していく意思も「(現役の間は)続けたいですね。内容は今後の流れとかもあるので変わっていくかもしれませんが、そういう活動は続けていきたいです」と示した。寄付先は後日発表される予定。「たくさんできるように、心に決めて発表させてもらっていますので、頑張ります」。バットで笑顔を呼ぶ快音を奏でていく。

◆グッチブレス 今年3月から発売開始された大腸がんの啓発チャリティーグッズで「Move On! ~トモニミライヘ~」の文字が刻まれたブレスレット。自身の所属事務所「Office S.I.C」の公式サイトを通じ発売している。ピンクとブルーの2色で1034円(税込み)。2月14日に所属事務所から贈られたとツイートしたところ反響が大きく、商品化された。11月21日に神戸市の小児がん施設「チャイルド・ケモ・ハウス」を慰問し、経費を除いた利益の全額64万円と原口自身の寄付を合わせた100万円を贈った。