ソフトバンク森唯斗投手(27)が鷹投手史上最高の年俸をゲットした。

24日、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸2億8000万円から1億8000万アップの年俸4億6000万円プラス出来高、4年契約でサインした。摂津らを上回り、日本人投手として球団史上最高年俸となった。順調なら来季中に国内FA権を取得することもあり、複数年の大型契約となった。(金額は推定)

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想像を超える評価に、森はほくほく顔で喜んだ。「ものすごく評価していただいた」。来季7年目を迎える右腕が、球団史に残る大昇給を果たした。これまでは摂津、和田、松坂の4億円が球団の日本人投手では最高年俸だった。4億6000万円で並み居る名投手を上回り「恥じないように。マグロのように、止まらないようにいきたい」と、父が漁師の森らしい表現で気を引き締めた。

1年目の14年から6年連続で50試合以上に登板。18年からは抑えを務める。若手投手が多かった今季は特にリーダーシップを発揮し、故障でここ2年満足に投げられていないサファテの穴をしっかりと埋める働きぶり。交渉に当たった三笠GMも「日本人の投手であのポジションを任せられるのは価値が高い」と最大限の評価を与えた。

来季取得の可能性がある国内FA権を踏まえ、単年契約の選択肢もあったが「複数年はぼくの中で夢でもあった。まずは4年間、しっかりホークスのために戦う。4年と思わずに、1年1年しっかり頑張っていきたい」と、迷わずに複数年契約を選んだ。

リリーフ1本でここまでたどり着いたことも誇りだ。「まさかぼくがここまで行くとは誰も思っていなかったと思う。夢が広がったと思う。中継ぎはぼくの中で、すごくやりがいのあるポジション。やったらやった分、評価される。しんどいところはあると思うけど、そこは中継ぎの仕事。スーパーなリリーフになりたい」と胸を張った。

今季はプロ入り後初めて、ケガによる離脱もあった。「上にいない期間は悔しかった。1年間戦えるようにしたい」と期する思いは強い。ブルペン、投手陣を束ねる右腕は「みんなでリーグ優勝、日本一になりたい。12球団一の中継ぎ陣になりましょう」と来季を見据えた。【山本大地】(金額は推定)

▼森が1億8000万円増の年俸4億6000万円でサイン。年俸4億円の最速到達は14年摂津(ソフトバンク)18年菅野(巨人)の6年目で、森の7年目は98年イチロー(オリックス)11年ダルビッシュ(日本ハム)13年田中(楽天)に並び3位タイ。森の年俸は18年1億3000万円→19年2億8000万円→20年4億6000万円となり、2年連続で1億5000万円以上アップは4人目。