日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、今年の目標「40本塁打」をかなえるための3カ条を示した。6日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレを公開。3年目は、持ち味の長打力開花へ40本塁打を目標に設定した。達成の条件に<1>健康第一<2>意識改革<3>東京オリンピック(五輪)を掲げた。

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新たな幕開けに、静かに胸を高鳴らせている。清宮が、新年のスタートを切った。見据える先は、スラッガーとしての大台到達。「1年間ケガなく戦って本塁打30本、40本打ちたいなと思います」。昨季はルーキーイヤーと同じ7本塁打にとどまった。力強い言葉の節々に、達成するために必要な3カ条が浮かび上がってきた。

<1>健康第一 過去2年間、春季キャンプは故障で完走出来ずにいる。「そこを、しっかり乗り越えていきたい」。昨年10月に手術した右肘は順調で、この日はスタンドに球を置いて打つ「置きティー」で47スイング。昨年末に続き6割程度の強度で、確かめた。「100%で振れていないけど違和感ない。不安もない」。3年目のシーズンへ、着実に復帰への一途をたどっている。

<2>意識改革 プロ入り後、明確な数字を目標に掲げることは控えてきたが、今年は堂々と口にした。「僕は、本塁打だと思っているので」と使命感を燃やす。「やっぱり打ちたいので」という、有言実行も根底にある。キャンプインを万全で迎えるため「じっくり、ゆっくりやっていきたい」。ブレーキをかけながら、スタートラインに立つ。

<3>東京五輪 「開幕から、どんどんアピールしていかないといけない。今年は少し早いですけど、そこ(五輪)に向けて完璧な状態に合わせていきたい」と、夢舞台が発奮材料になっている。悩んだ末、今年の漢字には「幸」を選択し「たくさん『幸』ある年にしたい。あとは僕が主役になれるように幸太郎の字にさせてもらいました」と笑った。目標をかなえ、幸せに満ちた1年にする。【田中彩友美】

◆18年1月「道」 新入団選手歓迎式典(千葉・鎌ケ谷)で同期とともに披露。「上りがあれば下りもあり、広い道や狭い道があったりもする。ここ(鎌ケ谷)から北海道へつながっているし、北海道からメジャーへもその道は続いている。そこはブレずにやっていきたい」。

◆18年12月「学」 プロ1年目を振り返って。「プロ野球の流れや1年を通して戦う難しさを学ぶことができた。人間関係もそうですし。たくさんのことを経験できた」。

◆19年1月「福」 故障で出遅れた1年目を思い起こし、書き初めの文字に選んだ。「僕にとって、昨年は災いの多い1年だった。『災い転じて福となす』ということで『福』を選びました」。

◆19年12月「術」 10月下旬に右肘関節形成術を受けるなど、2度の手術。「情けなかった。ただ、来年に向けていろんな術も身につけたい。来年(への思い)も兼ねてこの文字にさせていただきました」。