ヤクルトの高津臣吾新監督(51)が、パワフルに始動した。午前7時半に球場入り。晴天に恵まれた中、同9時半のアップ開始から午後3時の全体練習終了まで、選手に熱視線を送った。現役時代から愛着のある背番号22のユニホーム姿も披露し「このメンバーで、しっかり戦っていくぞという気持ちになった」と表情を引き締めた。

球場、室内練習場、陸上トラック、ブルペンと精力的に足を運んだ。ランチ特打で新加入のエスコバーと通訳を介して話し終えると、「気になるところ」と意識するブルペンへ。投手の後ろに立ち小川、高橋らに次々に声をかけた。最後に現れた五十嵐とは、プレートを踏む位置など投球術を談議。「そこ(投手)を立て直すのが一番と思っている」と重点を置いているブルペンに約1時間、足を止めた。

ようやく食堂に向かったのは午後1時20分。しかし、わずか20分でまたノックバットを手に速足でグラウンドへ向かった。風通しのいいチーム作りを目指し、コーチ陣だけでなく選手に積極的に話しかける姿が目立った。「現場のトップになった責任も感じる。(選手の)手綱を締めて、背中を押して、尻をたたいて、いい環境でいいプレーをしてほしい」。セ・リーグ最下位からの巻き返しへ、選手目線で改革する。【保坂恭子】