昨季限りで阪神を退団した鳥谷敬内野手(38)が、ロッテと入団交渉を行い、合意したことが9日、分かった。10日に発表される。鳥谷は昨季、阪神から“引退勧告”を受けたが、現役続行を選択して他球団移籍の道を模索。一方ロッテは数カ月間に渡って獲得調査を続け、経験豊富な遊撃手がいないチーム状況も踏まえ、虎のレジェンドの力が必要と判断。3月上旬という異例のタイミングで獲得を決めた。

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◆鳥谷ここまでの経過

▼出番激減 昨季は遊撃復帰で勝負をかけたが、開幕から不振で苦しんだ。

▼これが最後 8月25日のヤクルト戦とのビジター最終戦で「これが最後(の神宮)になるかも」と意味深発言。これを受け翌26日に谷本球団副社長が会談設定の意向を示す。

▼“引退勧告” 同29日に球団から「引退勧告」を受けていたことが判明。同30日にその事実を認めた。

▼退団 同31日に自ら会見し「タイガースのユニホームを着てやるのは今シーズンが最後になります」と退団を表明した。

▼タテジマ最後 10月13日のCSファイナルステージ3戦目の巨人戦で、代打で二ゴロに倒れたのが阪神で最後の打席となった。

▼自由契約 12月2日に保留者名簿が公示。名簿から外れ自由契約選手に。

▼現役に意欲 同30日、関西ローカルのテレビ番組に出演し「他の球団から声がかかるのを待っている状況」と現状を説明した。

◆鳥谷敬(とりたに・たかし)1981年(昭56)6月26日生まれ、東京都出身。聖望学園で3年夏に甲子園出場。早大に進学し、2年春に東京6大学史上最速タイで3冠王に輝くなど活躍。03年ドラフト自由枠で阪神入団。2年目の05年に遊撃の定位置を獲得し、1939試合連続出場はプロ野球2位、全イニング連続試合出場667は同5位。17年9月に通算2000安打を達成。180センチ、79キロ。右投げ左打ち。