ソフトバンクが中止となった練習試合期間のうち4月1日までを“分離型ミニキャンプ”にあてる。24日、ペイペイドームでの全体練習後、工藤公康監督(56)が練習試合が再開される4月10日までの予定について説明した。

「若い人たちは2軍の試合に行かせます。あとは基本、全体練習を行い、休みを入れながらスケジュールを組みました」

練習中、約1時間半もベンチ裏で熟考して決めた。レギュラーを含めた主力はペイペイドームで26日から「3勤1休」。キャンプのように調整を進める一方、開幕1軍ボーダーラインの若手は「サバイバルレース」を続ける。若手野手8人は2軍の大阪遠征に26日から参戦して4試合をこなす。森ヘッドコーチも「若い選手はまだまだ争ってもらわないといけない」と話し、結果を求めて厳しい環境に置くことになった。

工藤監督 今月は1軍練習試合を組むことはない。我々も初めてのことだし、これから多少のイレギュラーなことも起こるかもしれない。そのときはしっかり対応していきたい。

開幕は「4・24」の方針が見えただけで決まったわけではない。4月上旬にペイペイドームで予定されるコンサートの開催は流動的で、チームも4月2日以降の動きが定まっていない。全体練習前に指揮官は「開幕がまたずれて調整は大変だが、我々もそうだが、個々でしっかり考えてやってほしい」と“訓示”した。異例ずくめの20年シーズン前。見えないスタートラインへ、またも異例のスケジュールで挑む。【浦田由紀夫】

○…ソフトバンク三笠取締役GMは、全体練習前に選手らに前日23日の12球団代表者会議での決定事項を報告した。「4月24日開幕を目指す上で、このまま日程をこなすのはどうか。1度リセットした上でスケジュールを組んだ方がいいということになった」と説明。練習試合は4月10日以降に再開予定だが「それまでに練習試合の要望があれば、そこは応えていきたい」と臨機応変に対応する意向だ。

▽ソフトバンク中村晃「みんなでそこ(4月24日開幕)を目指してやっていこうという話をしました。延期はしょうがない。24日に開幕するつもりでやっていきたい」

▽ソフトバンク今宮「これから試合がないので難しい面はあると思いますが、選手もファンのみなさんも安全面をクリアして開幕するのがベスト。僕らは(ウイルスに)かからない努力をするのみ。ファンのみなさんにも我慢してもらっているので、僕らも我慢しないと。プロなので、そこはしっかりやっていきたい」

▽ソフトバンク甲斐「この時間を大事にしていきたい。本当なら開幕してシーズンに入っている中で、こういった時間には何らかの意味があると思う。プラスに変えることができると思う。やるべきことはたくさんある」