個人調整期間の中、巨人の若手投手陣が6日、川崎市のジャイアンツ球場のブルペンで熱投した。支配下登録を目指す5年目の与那原大剛投手が投じた113球を最多に、9投手で計562球。新型コロナウイルスの感染予防のために球場は無観客、報道陣非公開の中、ブルペンには乾いたミット音と熱気が漂った。

明確なテーマを持ち、ボールを投げた。与那原は「調整とか言える立場ではないので球数を投げてスタミナ面、技術面のレベルアップをしていきたいです」と変化球でのストライク率を意識。ドラフト2位の太田は内角攻めをテーマに50球、3月31日に支配下登録されたディプランはスタミナ強化で100球投げた。

左肘の違和感から復帰したメルセデスは開幕ローテ入りに向け、感覚やボールの精度をチェックした。30球の中に全球種を交ぜ「とても良かった。いつでも試合で投げられる状態です」と手応え。55球投げた桜井は「真っすぐの強さをもう1度磨いていく」とオープン戦、練習試合での課題を頭に初球から全力投球し、クイックも確認した。

シーズン開幕の再々延期が決まった3日、原監督は「開幕に向けていいスタートが切れるように、正しく時間を使っていきたいと思います」と個人調整期間のテーマを挙げた。立場や時間の使い方は選手それぞれだが、“球春到来”が訪れるその時に向け、鍛錬を続ける。【久保賢吾】

▽巨人ディプラン(ブルペンで100球)「非常に良かったです。この期間で、さらに状態を上げていきたいです」

▽巨人太田(ブルペンで50球)「感覚良く投げれました。投げる体力をこの期間にもう1度強化していきたいです」