BC新潟の松島恒陽内野手(23)が、リーグ開幕を待ち望んでいる。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、緊急事態宣言が全国に敷かれ、全体の活動は5月6日まで休止。開幕も5月中旬以降に延びたが、モチベーションは落とさない。「強く振る」をモットーに掲げ、さらなるパワーアップを図り、NPB入りを目指す。

松島はバットを握る力を緩めない。モットーは「強く振る」。フルパワーでのスイングを常に心がけている。チーム合流前に肉体改造に着手。地元大阪・堺市のスポーツジムで筋トレを積み、筋肉量を増やし、体重は8キロ増えて80キロとなった。「スイングスピードは学生時代との違いを実感している」。初めて挑む今季は2ケタ本塁打が目標だ。

緊急事態宣言を受け、全体活動は17日から休止となった。オープン戦と練習試合は予定されていた6試合が流れ、消化できたのは3試合のみ。松島は対BC石川、新潟医療福祉大の2試合に先発した。「7番、三塁手」で出場した石川戦は、2回無死三塁で迎えた初打席で左中間へ適時二塁打を放った。先発した2試合は7打数1安打。安打はこの1本に終わり「打率を上げる」という目標を新たに掲げ、個人練習に励んでいる。

筋トレを積んだ地元のジムで栄養学も習った。新型コロナウイルス感染防止へこだわっているのは“バランスのいい食事”だ。自炊で栄養価の高い食物を摂取。「鶏の胸肉をトマトソースで炒めたもの」など、鶏肉料理のレパートリーが豊富になった。今は先行きが不透明な状況だが、モチベーションの維持と感染防止に意識を払う。

最大の目標は、NPB入りだ。「負けず嫌い」という松島の上昇志向は強い。「この状況だから、どうなるかわからない。しかし、この1年で行けるなら行きたい。必死にやっていきたい」。ルーキーは夢へ向かって助走を始めている。【涌井幹雄】