ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が3日、練習試合のオリックス戦(京セラドーム大阪)で今季の対外試合1号となる豪快な本塁打を放った。5回先頭の打席でオリックス漆原から、外角高めへのフォークを左中間席へたたき込んだ。

パチパチパチといつものハイタッチの出迎えはない。柳田は片手を軽く上げ、照れ笑いしながらカメラマン席に増設されたベンチに戻った。「少し詰まったけど、いいスイングができました。もっといいスイングができるようにどんどん調子を上げていきたいです」。5月30日の紅白戦で今季実戦初アーチを記録したばかりだが、勢いそのままに練習試合再開2試合目で1発だ。

昨オフに右肘手術を受けた影響で春季キャンプは2軍にあたるB組で過ごした。3月に2軍戦で実戦復帰し、1軍合流前に開幕延期が決定。1軍戦に出ないまま自粛期間に入った。前日2日のオリックス戦が今季初めての1軍戦出場。相手先発はオリックス山本。「いいピッチャーを見て、どう攻略すればいいか考えれば考えるほど、いいバッティングにつながっていくと思う。1戦目にすばらしいピッチャーと対戦できたのは今後につながるかなと思います」と粘って四球を選んだエース級との対戦をプラスにした。

4回先頭の打席では中堅右への打球で一塁を蹴り、二塁打とした。昨年痛めていた左膝裏の不安もないことを合わせてアピール。開幕までは残り10試合しかないが「もちろん大丈夫だと思います」と自信を見せた。巨人の選手に新たにコロナ陽性者が出たことにも「誰でもかかる可能性がある。とにかく自分で気をつけてやることしかできない。注意して日々生活していきたい」と気を引き締めた。頼れるギータが開幕に向けてギアを上げてきた。【山本大地】