ヤクルトが2試合続けて投壊した。序盤に大味な展開を決めてしまった。先発高橋奎二投手が、2回先頭から2連続二塁打、空振り三振を挟んで四球、3ラン、ソロと連続被弾。1回1/3でKOされ「コントロールすることができませんでした。しっかり再調整して準備したい」と反省を述べた。

奪ったアウト4つはすべて三振だったが、64球を費やした。球威はある。負けん気も強い。それだけでは勝てる投手にはなれない。試合中、高津監督自ら「気持ちばかり先行している。そこを抑えて、心と体のバランスをしっかり保たないとプロの世界では厳しい」と助言を送った。成長を信じているからこそだ。

中日との開幕3連戦をベテラン左腕石川、小川、高橋に託すと決めた。加えて新外国人イノーアと、急性咽頭炎から回復したスアレス。ローテ最後の1枠を山田大、高梨、吉田喜が争っている。高津監督は「考え直しません。決まっている通り」と腹をくくった。

前日の小川が4回5失点、高橋が2回もたず6失点。いずれも2被弾で早々に主導権を渡した。「ベンチの雰囲気もよくなかった。こういう試合はシーズン中少なくして。いい緊張感でゲームをしたい」。練習試合登板は残り1戦ずつ。本拠に戻り、最後の“予行演習”で立て直す。【鎌田良美】