京セラドーム大阪では、オリックス山本由伸投手(21)と、広島ドラフト1位の森下暢仁投手(22)が投げ合い。近未来の日本球界を担う本格派右腕が総仕上げを行い、開幕へ準備を整えた。

広島森下が、77日ぶりの対外試合登板で課題を残した。4回2/3でプロ入り最多102球を要し、9安打2死球6失点(自責3)。6三振を奪ったが、細かな制球力を欠き最後まで修正できなかった。

1回1死二塁から味方の適時失策で先制点を許すと、直後の4番ロドリゲスへの初球が甘くなり、左中間席に運ばれた。「先頭を出してからの投球。初球の入りやストライクを簡単に取りにいった。その課題をつぶしたい」。2回以降も毎回走者を背負い、1回と同様に先頭に安打を許した4、5回に失点した。

修正能力の高い新人が立て直せず「打者の入りをもっと工夫した投球ができたんじゃないか。このような投球ではダメ」と猛省。2回には内角球で吉田正のバットを折り、101球目にこの試合最速タイの148キロを計測しても納得できなかった。

佐々岡監督は「点は取られたけれど、打たれたのは変化球、高めの球。反省してもらいたい」と残り2週間での修正に期待する。森下も「開幕する前にこういう経験ができてよかった。課題をつぶして、次につながる投球をしたい」と最後の調整登板に向けて前を向いた。【前原淳】