日本プロ野球選手会は16日、日本野球機構(NPB)と事務折衝を行い、争点となっていたFA取得に絡む出場登録日数のカウント方法について係数を1・3とすることで合意した。試合数の短縮で1試合の価値が変わることから、換算のための係数で協議を重ねていた。森事務局長は「球団も考えてくれて、選手にも気持ちよくやってもらいたいと受け入れてくれた。選手も球団にも負担があると、持ちつ持たれつの感覚があり、歩み寄れた」と3度の交渉を振り返った。

最初は球団側は例年と変わらない実数でのカウントを示し、選手会側が反発。2度目の交渉では選手会は今季登録可能な約140日を通常シーズンの最大約190日に換算し、係数1・35を提示。球団側は削減された120試合を143試合に換算し、係数1・19を提示しているとみられていた。選手会は前日の臨時大会で係数1・3を最低ラインに据え、さらに出来高や追加参稼報酬(1軍最低年俸未満の選手が登録日数に応じて差額を得られる)への係数の適応を取り下げ、球団側も歩み寄った。

FAは145日以上で1シーズンとカウントされるが、今季は112日で1・3を掛ければ145・6日となる。また新型コロナウイルスに感染し、抹消されても2軍に合流するまでの期間を登録日数として数える救済措置もある。

○…事務折衝では、外国人枠が4から5に拡大される件(ベンチ入りは4人まで)で、詳細な確認もされた。5人登録時に4対1の比率で実施した場合は、その後4対1の比率を変更することは不可となるもよう。例えば「投手4、野手1」で1度登録した場合、その後5人登録するときに「投手3、野手2」「投手1、野手4」などへの変更は認められないようになる。ただ、あくまで4対1の比率をとったケースのルールで「野手3、投手2」からの「野手2、投手3」の比率変更は認められる方向だ。