日本ハムは、栗山英樹監督(59)が「昨日の流れからどうしても取りたかった」という試合で、逆転負け。先発の有原航平投手(27)が12球団ワーストの5敗目を喫し、チームも昨年7月23~27日以来となる、約1年ぶりの4連勝を逃した。

直球が154キロを記録するなど、3回まで圧倒的な投球を見せていた背番号16に、突然、陰りが生じた。2-0の4回、先頭の福田に右翼線への二塁打を許すと、2死三塁からモヤに一塁線を破られ、5回は先頭の若月にスライダーを右中間席へ運ばれ同点とされた。いずれも、前の打席で打ち取った変化球を狙われ失点。7回には下位打線に4連続長短打を浴びて、マウンドを降りた。「野手の方々が序盤に点数を取ってくれていただけに、そのリードを守り切らなければいけなかった。甘いボールが多く、試合を壊してしまい、チームに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と有原。6回1/3を10安打6失点。昨季、リーグ最多勝右腕は、ひたすら自分を責めた。

7月は12勝14敗1分け。木田投手コーチは「勝てなかったけれども(有原は)6回までしっかりチームに勝つチャンスを作ってくれている」とかばった。チーム防御率はリーグ2位と投手陣は奮闘しているが、欲しいところで白星が取れていない。「我慢を続けるチームは最後にチャンスがあるはず」と話していた栗山監督。混戦パ・リーグでの我慢比べは、まだまだ、序盤に過ぎない。【中島宙恵】