阪神、西武で通算474本塁打を放った田淵幸一氏(73)の野球殿堂入り表彰式が18日、都内で行われた。

7月19日のオールスター戦で行う予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。式には法大時代からの親友、山本浩二氏もかけつけて祝福。田淵氏は「山本浩二、星野仙一、そして私が3番目にいただいて、心から喜んでいます。ここに星野仙一という親友がいたらと、いつも感じております」としんみり話した。

田淵氏は、野球殿堂博物館理事長でもあるNPB斉藤コミッショナーに「微力ながら(球界のために)何でもいたします」と伝えた。「志半ばで旅立った仙ちゃんのためにも、闘病生活を経て野球界に帰ってきた浩二と一緒に、野球界の発展のために尽力していこうと改めて決意したしだいです」と誓っていた。

◆田淵幸一(たぶち・こういち)1946年(昭21)9月24日生まれ、東京都出身。法政一から法大に進み、当時の東京6大学記録となる通算22本塁打を放った。68年ドラフト1位で阪神入り。69年に22本塁打を放って新人王。強打の捕手として一時代を築き、75年には43本塁打で初のキングに。78年オフに真弓明信らとの大型トレードで新生西武へ移籍。指名打者として再生し、82、83年の連続日本一に貢献した。83年正力松太郎賞受賞。84年引退。現役時代は186センチ、90キロ。右投げ右打ち。通算1739試合、1532安打、474本塁打、1135打点、打率2割6分。90~92年ダイエー監督。02~03年阪神、11~12年楽天でそれぞれコーチを歴任した。