阪神近本光司外野手(25)が7試合ぶりのマルチ安打で気を吐いた。

初回に、カウント1-1からDeNA上茶谷の真ん中低めカットボールを左中間へ流した。俊足も生かし、二塁打でチャンスメーク。糸井の犠飛で先制のホームを踏んだ。8回には2番手石田の直球を鋭い打球で中前へ。打線全体で1得点と苦しい状況で、意地を見せた。

横浜スタジアムでは打率3割4分5厘で球場別3位の数字だが、出塁率で見ると最高の4割5分7厘。2回に1回の割合で出塁し、リードオフマンとしての役割を果たしている。前日8日の同戦も1回先頭で安打を放ち、先制のホームを踏んだ。7日の巨人戦で矢野監督から拙守に苦言を呈され、そこから反骨のプレーが続く。

今季はここまでチームトップの70安打、17盗塁、43得点で「3冠」を走っている。8月はリーグトップの3割5分2厘と打ちまくった。9月は打率2割7厘だが、再び浮上の兆しを見せた。首位巨人とは10ゲーム差をつけられ、今季はあと52試合。近本よ、チームを引っ張れ。このままでは終われない。【只松憲】