オリックスが今季初の1試合4本塁打で逆転負けだ。アーチ数は「4-0」と日本ハムに“圧勝”したが、暗転したのは4-1の9回。抑えディクソンは速球が定まらず、1死から2四球と安打で満塁を招き、代打清宮にナックルカーブを狙い打たれた。左中間を破られ走者一掃の適時二塁打。延長で競り負け、3連勝で止まり、中嶋監督代行は「あそこで追いつかれる形が想定外」と険しかった。

収穫はT-岡田だ。1回に有原のチェンジアップを捉えて先制の10号ソロ。10年に33発で本塁打王の大砲も昨季は1発だけ。2年ぶりの2桁本塁打だ。「いい場面で打ちたい。去年が悪すぎた。もっともっと自分のなかではやらないといけない年でもある」。8回には秋吉から再びソロを放ち、2年3カ月ぶりの1試合2本塁打で復活を印象づけた。通算181本塁打は松永、マルカーノを抜いて球団8位となったが、意外にも3番で初アーチ。全打順本塁打を完成させた。

モヤが2戦連発、西浦が10回に2号ソロ。土壇場でひっくり返されて4発は空砲に終わったが、32歳スラッガーの復調は明るい光だ。【酒井俊作】