ヤマハが毎回の先発全員計21安打で14得点し、都市対抗(来月22日開幕、東京ドーム)への切符をつかんだ。

三菱自動車岡崎戦の初回に2点を先制して流れをつかみ、中盤の大量得点で試合を決めた。3回に右越えソロを放った4番前野幹博外野手(25)は2安打3打点の活躍。「狙っていたチェンジアップを捉えることができた。入るとは思わなかったが、風が味方してくれた」と振り返った。

先発したフェリペ・ナテル投手(31=ブラジル)は、5回0/3を2安打2失点。序盤から安定した制球で、リズムに乗った。室田信正監督(46)から「ナテルが試合をつくり、攻撃に良い形でつながった」とたたえられた。だが、6回に連続与四球後、左前適時打を浴びて降板。「無駄な四球だった。次への反省点です」と頭をかいた。

初戦黒星から始まった今大会。チームは「できることをやっていく」を合言葉に、敗者復活トーナメントに臨んだ。当初は受け身の姿勢で苦戦。攻めに意識を切り替え、競り合いを制する粘り強さにつながった。矢幡勇人主将(30)は「本大会は負けたら終わりなので、今と変わらない姿勢で臨みたい。これまでやってきたことを、自信を持ってやる」。2年連続41度目の大舞台へ目を向けた。【河合萌彦】