八戸学院大(青森)ドラフト候補の最速150キロ右腕・大道温貴投手(4年=春日部共栄)が、5安打2失点(自責0)完投で全国切符に望みをつないだ。

最後の打者を10個目の三振で締めると、内外野を守る仲間に振り返り右手を突き上げて歓喜。「リーグ戦終盤からプレーオフ(2位決定戦)に合わせてきた。エースの意地は出せたと思う」。昨秋王者の青森大を5-2で退け、24日開幕の明治神宮大会東北地区代表決定戦(青森・はるか夢球場、北東北のみ開催地枠で上位2大学)の出場を決めた。

初回から気迫がみなぎっていた。「一発勝負は気合が大事だと思っていた。ストレートを1球1球強く投げることを意識した」。3回まで5奪三振の完全発進。5回に自身のバント処理失策などで2点差に詰め寄られたが、6回が真骨頂だった。四球と捕手送球エラーで無死三塁の危機。三振で1死後、力強い直球で相手スクイズの飛球を誘発し、投飛併殺で追い上げの雰囲気を断ち切った。

東北では2位からの全国切符獲得はない。決勝では2勝しないと突破できない不利な条件にも「勝てるイメージはわいています」。エースは言葉も強気に攻めた。【鎌田直秀】