東大は9回に追い付き、引き分けに持ち込んだ。

0-1の9回2死二塁で、梅山遼太外野手(4年=四日市)が右翼線へ適時二塁打を放った。カーブを捉えた。「無我夢中で、あまり覚えてないのですが。前の打席で直球を打ったので、最後は変化球が来るかなと」と喜びを口にした。

その裏、5番手で主戦の井沢駿介投手(2年=札幌南)が登板。無失点に抑え、引き分けた。17年秋から続く53連敗を止めることはできなかったが、今季初のポイントとなる0・5点を獲得。東大が引き分けるのは、18年秋の明大2回戦(1-1、9回打ち切り)以来だ。

引き分けが決まった瞬間、三塁側ベンチからは歓声が上がった。試合後、思わず涙ぐむ選手もいた。ただ、勝ったわけではない。梅沢は「これまで、あまりに苦しくて。引き分けた時は涙が出ました。でも、最後は勝って終わりたいと、みんなで言っています。勝たないと終われません」と、2回戦での勝利へ気持ちを新たにした。

井手峻監督(76)も「明日、また頑張らないといけない。明日また勝ちにいきます」と切り替えていた。