阪神矢野燿大監督(51)が12日、大阪市内の阪神電鉄本社で藤原崇起オーナー(68)にシーズン終了報告を行った。会見での矢野監督の主なコメントは以下の通り。

-能見、藤川、福留、上本ら、引退・退団選手の発表があったが、あらためてどんな言葉を

矢野監督 もちろん寂しい。一緒に戦ってきたメンバーもいるので。自分がまさか送り出す立場になるとは想像もしなかったですけれど、実際にそのようなことになって、寂しく思っていますし、でも逆に、みんなが残してくれたものはタイガースの中でも生きていきますし、数字やそういうものだけなく、みんなの気持ち、ハート。それがタイガースの伝統につながった。そこには退団していくみんなには感謝しています。ただ一方で、これはプロ野球の世界で、ドラフト含めて新しく入ってくる選手がいる中で、避けて通れない部分でもあるかなとも思っています。それは、気持ちも情も、僕たちもありますし。でも、今チームにとって何が必要なのか、そういう部分の判断というのはどうしてもしていかざるを得ない。その中でそういう部分を含め、1人1人が次のステージに向かってやっていくのは、それぞれ頑張っていくものだと、みんな思っていると思うので。また違う場所、環境でみんな頑張ってくれると思いますし、それに対し、僕たちも精いっぱい戦っていくのがお互いのためになるかなと思ってます。全員にそのように伝えたわけではないですが、多くの選手にはそのように伝えました。

-ドラフト1位の近大・佐藤輝が本日仮契約。背番号8に。あらためて、どういう選手になってほしいか

矢野監督 地元の選手で、これだけスケールの大きな選手ですので、本当に魅力がありますし、タイガースファンのみなさんも大いに楽しみにしてくれている選手。大山とホームラン争いをしてもらいたいですし、浜風に負けない打球を打ってもらいたい。また、身体能力が高い選手。打つことだけに興味があるのではなく、守備でも走ることでも、すべてにおいてスケールの大きな選手になってもらいたい。タイガースファン、また子どもたちが佐藤みたいになりたい、という選手たちが将来出てくるような、そういう夢を与えられる選手になってもらいたいです。