阪神の選手会長、梅野隆太郎捕手(29)が猛虎魂の伝道師になる。甲子園球場で秋季練習がスタート。同学年の陽川とともに野手最年長参加となった梅野は「先輩たちにもらった言葉を逆に後輩たちにっていう思いは強いですね」と決意を新たにした。

チームは生まれ変わりつつある。今季限りで現役を引退した藤川に、実績のある福留、能見とベテランが次々と退団。梅野よりも年上の日本人野手は糸井、俊介、荒木の3人しかいない。今季までとチームの年齢構成はガラリと変わる。

梅野は16年から能見に弟子入りする形で自主トレをともにしてきた。「本当にアドバイスだったり、自分が感じるものをすごい(あった)。プレーでというか言葉でもすごい重みがある」。偉大な先輩から学んだ教えが、かけがえのない財産になっている。

来季は30歳を迎える。梅野を含め同学年である秋山、岩貞、岩崎、陽川の5人衆がチームの中心として期待される。「年々、立ち位置が違ってくるとは思う。いい意味で分岐点に来ていると思う。30歳をいい歳にできるように、しっかりとした準備をしたい」。後輩たちに虎の良き伝統を伝え、チームを引っ張る。【桝井聡】