オリックス育成ドラフト2位の学法福島・辻垣高良(たから)投手(18)が28日、出身地の神戸市内の中華料理店「神仙閣」で仮契約を結んだ。支度金300万円、年俸240万円で、背番号は012。最速143キロ左腕は「地元で契約できて、誇らしい気持ちです」と晴れやかな顔を見せた。

福島の高校球児だが、生粋の神戸っ子。小学生のころはほっともっと神戸に通い、岸田(護、2軍投手コーチ)の投球に目をこらした。母同士が仲良しという縁もあり、子ども時代は神戸市内の自宅が近所だった中日福が遊び相手。仮契約に同席した母亜衣子さん(45)は「オリックスに指名をいただいて、福さんのお母様からも“おめでとう”とご連絡をいただきました」と顔をほころばせた。

同じプロの世界に、まもなく飛び込む。左右の違いはあるが、チームの先輩で2年連続タイトルホルダーの山本を手本にする。「ぼくはどうしても力んでしまう。山本さんは軽く投げて、あれだけいいボールを投げられる。その技術を学んでいきたい」と身近にいる、球界屈指の好投手を教材にする。担当の上村スカウトは「正統派の投手を目指しつつ、クセの強い投手にもなってもらいたい」と望んだ。