21年シーズンのブレークが期待されるイチオシ選手を各球団の担当記者が紹介します。オリックスからは漆原大晟投手(24)です。

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勝利の方程式入りへ、懸命に腕を振る。漆原が「ジャンプ」の21年シーズンに備えている。

新潟医療福祉大から育成ドラフト1位で入団した19年は2軍で23セーブを挙げ、最多セーブのタイトルを獲得。「自信にもなりましたし、ここからさらに結果を出していかないといけない」。そう決意して迎えた2年目、20年の春季キャンプ中に支配下選手登録された。

そして、8月23日の西武戦(京セラドーム大阪)で9回のマウンドを任され、プロ初登板で初セーブをマーク。日本人投手では03年永川(広島)以来、球団では74年石田、82年山沖、93年金田に次いで27年ぶり4人目、育成出身ではNPB史上初の快挙だった。最終的に22試合に登板して0勝0敗2セーブ、防御率は3・42。接戦も任され、5ホールドを挙げた。「ホップ」「ステップ」と着実に段階を上げてきた。

プロ3年目に懸ける思いはシンプルだ。「緊迫した場面で抑えられるように。自分も(方程式に)食い込めるように、頑張るだけです」。さらなる飛躍で「育成&勝利」を掲げるオリックスの象徴となる。【オリックス担当=真柴健】

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