オリックス太田椋内野手(19)が27日、2軍施設との決別を宣言した。大阪・舞洲の球団施設での年内の自主トレを打ち上げ。打撃投手の父暁さん(49)の球を打ち込んだ室内練習場に向かって「今年も1年、ありがとうございました」と頭を下げた後、「来年のシーズン中はもうお世話にはなりません。僕は京セラドーム大阪で頑張ります」と1軍定着を誓った。

18年ドラフト1位で内野の有望株と期待されながら、2年連続で故障に泣いた。1年目は3月の教育リーグでソフトバンク千賀から死球を受け、右腕を骨折して長期離脱。今年も球団史上初となる10代選手の2試合連続アーチを放つ活躍を見せながら、9月25日日本ハム戦の走塁中に三塁のビヤヌエバと激突。右肋骨(ろっこつ)骨折で離脱した。

3年目の来季は規定打席到達と15本塁打、打率2割8分以上を目標に掲げ、楽天浅村の強靱(きょうじん)な体を理想にトレーニングに励む。「浅村さんや(広島の)鈴木さん、うちの吉田正尚さんら侍ジャパンの選手は体が大きい。圧倒されます」と、強く、大きく、動ける体を求める。

浅村も今でこそ182センチ、90キロの体を誇るが、大阪桐蔭から西武に入ったころは70キロ台の細身だった。太田も現在84キロから3キロ増を目指し、年末年始は大好物の餅の力も借りて1日5食で練習。「今朝(27日)もきな粉餅を食べてきました」と季節感いっぱいの増量法で、1軍仕様の体を作り上げる。【堀まどか】