ヤクルトを退団した近藤一樹投手(37)が、近鉄に所属した最後の投手として四国IL・香川で現役を続けることが30日、分かった。投手コーチ兼任で、年明けに正式発表される見込み。「選手としてはもちろん、指導経験がない中で兼任のオファーをいただき感謝しています」と話した。

日大三で01年夏の甲子園優勝右腕。同年のドラフト7巡目で、近鉄に入団した。05年からオリックスでプレーし、16年途中にトレードでヤクルトへ移籍。中継ぎとして3年連続50試合以上登板とブルペンを支え、18年には最優秀中継ぎを獲得した。今季は20試合に登板し、0勝1敗1セーブ、防御率4・74だった。現役続行を強く希望し、7日の合同トライアウトでは2奪三振を含む3者凡退に抑えていた。

オリックス時代には4年続けて右肘を手術し、リハビリを乗り越えた経験がある。練習への取り組みや、体の使い方を勉強する姿勢は若手投手陣から信頼も厚く、質問を受けている姿もあった。好条件で海外からなどのオファーもあったが、NPB復帰のチャンスを意識しつつ「少なくてもあと1年はチャレンジしながら、今後のプロ野球を担う人に何かを伝えられたらいいなと思います」とした。

NPBでは、04年に消滅した近鉄を経験した選手はヤクルト坂口のみとなる。