起用法も矢野流の挑戦や! 3年目に挑む阪神矢野燿大監督(52)にコラム「虎になれ!」の高原寿夫編集委員が直撃する新春インタビュー。「日替わり捕手起用」から「消えた矢野ガッツ」まで少しだけ聞きにくいこともズバリ、聞いた。【取材・構成=松井周治、桝井聡、編集委員・高原寿夫】

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高原 昨季は元気がないなと感じました。「It's 勝笑 Time! オレがヤル」を掲げたのに「矢野ガッツ」も目立たなかった。

矢野監督 そうなってしまいました。2年目の難しさと開幕の2勝10敗で成績とか数字とかにとらわれるじゃないですか。自分の中で楽しむ「矢野ガッツ」が減っているのは自覚していました。成績とともにその部分も苦しみましたね。

高原 ガッツポーズの1年目、それができなかった2年目、勝負の3年目は?

矢野監督 やり切りたいです。楽しむって決めているんで。僕は子どもたちに夢を与えたい。僕らが楽しまないと子供らに夢を与えられない。高原さんみたいに大人が疲れているから子どもに夢がない(笑い)。

高原 そうなんや(笑い)。まあ大人はみんな疲れていますよね。子どももかな。

矢野監督 しんどいわ、疲れたわって家帰って。仕事大変なんやなって。それを子どもが見て大人は疲れるんやなって思う。今の日本って「夢がない」「大人になりたくない」という子どもがアンケートを見ていても多いんですよ。

高原 まず大人に元気がないといけない?

矢野監督 学校の先生になりたいとかプロ野球選手になりたいとか。輝いている人がいるから、そうなりたいと思うわけでしょ。そんな姿を見せていきたい。もちろん楽しむって軽い意味の楽しむじゃなくてね。苦しいんですよ。苦しい中でどれだけできるか。楽しむ努力をしたいです。

 

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