右足首の手術から復帰を目指す広島西川龍馬内野手(26)が打撃練習を再開した。今月11日に軽いランニングを再開し、12日にはティー打撃を再開した。昨年11月に受けた「右腓骨(ひこつ)筋腱腱鞘形成術」から2カ月ぶりの打撃練習に不満は残っても、リハビリ段階が上がったことは大きな前進。開幕スタメンを目指し、復帰への速度を上げていく。

 

2カ月ぶりの打撃音が復活への号砲のように、練習場に響いた。右足首の手術から復帰を目指す西川が打撃練習を再開した。今月中旬から軽いランニングと打撃練習が可能となるなど、年明けとともにリハビリの段階が一気に上がった。

例年であれば鹿児島の徳之島で日本ハム近藤らと合同トレを行っている時期。西川は1人、広島・廿日市市内の大野練習場でリハビリの日々を過ごす。「物足りなさはありますけど、しょうがないと受け止めてやっています」。昨年11月11日に「右腓骨筋腱腱鞘形成術」を受けた。昨年末まで許可された練習メニューはウエートトレーニングのみ。年が明けた11日に軽いランニングを再開し、12日にはティー打撃を再開した。

昨季最終打席の11月7日阪神戦以来、66日ぶりにバットを握った。「打感(打った感覚)が悪い」と苦笑いの再スタートに、ティースタンドでの打撃だけでは終われず、トスからのティー打撃をおかわり。自分を納得させるために結局100球近く打ち込んだ。

チームトップクラスの高い打撃技術を持っていても、2カ月のブランクは「不安でしかない」という。春季キャンプは2軍からのスタートが濃厚も開幕には「確実にそこに行く予定でいます。そのために逆算して手術しましたから」と、3月26日の開幕スタメンを視野に入れる。「技術的なところはまだまだ。上と下もバラバラ。そこはゆっくりやろうかなと。あとは実戦になって崩されたときに対応できるか」。ブランクによって感じた不安は、復帰までの道のりを乗り越えるエネルギーとなる。【前原淳】