昨年に巨人から戦力外通告を受け、現役続行を目指す宮国椋丞投手(28)が1日、“小谷塾”から自主キャンプを開始した。西武内海の巨人時代の専属トレーナーだった保田貴史氏とともに神奈川県内で実施。初日からブルペン入りし、視察に訪れた元巨人投手コーチの小谷正勝氏からアドバイスを受けながら、フォームを修正した。

プロ1年目からの恩師で、名伯楽と呼ばれる小谷氏の言葉でフォームのバランスがガラリと変化した。メスが入ったのは投球時の歩幅だった。半歩ほど狭め、軸足にしっかりと体重を乗せ、落ちる力(マウンドの傾斜)を最大限生かすように意識。「バランスも良くなりましたし、指にもしっかりかかる感じがあります」と手応えを示した。

小谷氏の現役時の勝負球だったカーブの極意も伝授された。手首の使い方やリリース時の意識などを助言され、変化量が増加し制球も安定した。同氏は一昨年9月にがんの治療を受け、手術後初の“指導”だった。「今のボールならNPBでも勝負できるな」と声を掛けられ「頑張ります」と決意。オファーを待ちながら、自主キャンプを継続する。【久保賢吾】