阪神ドラフト4位の栄枝裕貴捕手（22＝立命大）がプロ初実戦でいきなり「枝キャノン」を発動した。

紅組の9番指名打者で先発し、4回裏からマスクをかぶった。6回1死二塁からショートバウンドを前にはじくと、飛び出した二塁走者原口をストライク送球で刺した。流れるような動作に、自慢の強肩を披露。「原口さんは止まっていたんで、これはいけると思っていった。自分の強みを見せられて良かったです」とアピールに成功した。

打撃でも12球団新人最速となる適時打を放った。4回に巡ってきた2度目の打席。1死二、三塁から小野の149キロを強振した。プロ初安打となる中越えの2点二塁打。課題に挙げる打撃だったが「今日はまっすぐ一本に絞っていった。甘いところに来たので思い切っていきました」と狙いがハマった。

初めてのキャンプでは積極的に先輩たちとコミュニケーションを取っている。梅野にはバックホーム送球のキャッチング技術についてアドバイスをもらった。梅野、原口、坂本ら先輩捕手を追いかけようと必死だ。矢野監督は「肩はいいよ。『は』ね。課題はいっぱいあるよ」と尻をたたく。栄枝も「（今日は）50点です。バッティングは80点くらいつけられても、やっぱり守れないといけない」と気を引き締めた。【桝井聡】