阪神井上一樹ヘッドコーチ(49)が4日、サバイバル10番勝負のゴングを鳴らした。「極端に言ったら、京セラドームの3連戦の時には開幕のメンバーがだいたい決まっている状態にしておかないといけない」と説明。5日の敵地ソフトバンク戦からオープン戦が始まるが、19日からのオリックス3連戦(京セラドーム大阪)までの10試合が、開幕メンバー決定の判断材料になるとの見方を示した。

キャンプを終えても定位置バトルは激しさを増す。遊撃争いでは本命視されている木浪に加え、巨人から移籍の山本も安定感のある守備をアピール。新人中野も勝負強い打撃で存在感を示し、9年目の北條も虎視眈々(たんたん)と定位置を狙う。黄金ルーキー佐藤輝の存在で注目が集まる外野の両翼争いでは、悲壮な決意で臨むベテランの糸井、キャンプMVPの高山、打撃好調の陽川と高いレベルで競争が続く。

この日、2日続けて2軍の鳴尾浜に足を運んだ矢野監督は、候補メンバーが1軍キャンプ参加者に限らないことを明言した。2軍の高知・安芸キャンプでは実戦打率5割近い数字を残した板山、熊谷が平田2軍監督からMVPに選ばれている。矢野監督は「2軍からはい上がってくるやつも必要。平田監督や周りから推薦があった選手は使ってみたいなと思う」と今後の昇格を示唆。26日の開幕ヤクルト戦に向け、激しい身内バトルがさらに熱を帯びる。【桝井聡】

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