開幕OK! 阪神西勇輝投手(30)が今季初実戦で2回1安打無失点に抑え、大本命の開幕投手に向けて順調ぶりをアピールした。ぜんそくの症状の影響で一時離脱はあったものの「初実戦の中で、ほどよい緊張感を持って投げることができました」と降板後のコメントに充実感をにじませた。

初回、2つの四球と栗原の内野安打で2死満塁のピンチ。内野陣がマウンドに集まりひと呼吸置くと、松田をシュートで詰まらせ、バットを折り遊飛に打ち取った。2回は先頭の柳町に四球を与えるも、後続3人をきっちり抑えて無失点。走者を背負っても動じない安定感は健在だった。

キャンプ前から開幕投手として最有力視されてきた。順調に調整を続けていたが、ぜんそくの症状が続き2月23日に途中離脱。それでも早期の処置で症状も治まり、3日の甲子園での全体練習からチームに合流した。

初実戦は3月にずれこんだが、矢野監督は右腕の変わらぬ様子にほっとした様子。「初めての実戦というところで言うと、結果的にしっかり抑えて、球数をある程度投げて、順調な登板やったんじゃないかな」。2年連続の開幕投手を通達したか問われると「いやいや、まだ」と話したが、信頼感は揺るがない。西勇も「全ての球種を確認することができたので、ここから細かい修正をしていきたいと思います」と話し、今後は開幕に向けて調整していくだけ。指揮官もファンも安心させるマウンドになった。【磯綾乃】