開幕ローテーション入りを争うソフトバンク武田翔太投手(27)がまた好投した。巨人とのオープン戦に先発し、5回を投げて2安打無失点。これで対外試合では3試合で12回無失点と、好結果を残し続けている。工藤監督は先発陣の陣容について「結論はもう少し先」としながらも「ああいうピッチングをしてくれれば、十分先発をしていけるのかなと思っています」と限りなく、合格に近い評価を与えた。

あえて、自分に制限をかけたマウンドだった。武田は「真っすぐとカーブをメインに、ほぼそこ縛りでいくという形にしていた。カーブはぼくの生命線ですし、一番難しい球。そこを自在にコントロールできるように」。全投球77球のうち、8割近くを直球とカーブが占めた。

特に今キャンプから多投し、武田の「原点」と言えるカーブでは初回2死一、二塁で丸を空振り三振。ウィーラーも2打席連続でカーブを振らせ、三振に仕留めた。「ウイニングショットというか、今までずっと自信を持ってきた球なので。もっと使っていきたい」と自信を深めた。

武田はここまで、対外試合では2月25日ロッテとの練習試合で3回無失点。今月3日のオープン戦中日戦では4回無失点と、3試合0封でアピールを続ける。先発切符が近づいてきても「安心はないかなと。ぼくの中ではずっと緊張もしますし、その緊張感がなくなったら終わりかなと思う。後は流れに身を任せるだけ」。背番号18は冷静に、腕を振り続けていく。【山本大地】