オープン戦の全日程が21日、終了した。収穫や誤算、課題をパ・リーグ6球団の指揮官が総括。4日後に迫ったシーズン開幕に向け、各チームが総仕上げに入る。

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ソフトバンク(オープン戦2位) リーグ2連覇、5年連続日本一を狙うシーズンへ、王者が戦力を整えた。エース千賀、主軸打者の柳田ら、投打の主役不在の時期が続いていたが、柳田は戦列復帰。工藤監督は「いいオープン戦だったと思います。できることを選手がやって、勝つこともできた」と手応えを口にした。

ロッテ(オープン戦4位) 井口監督は「いい形で来ているのは間違いない」とオープン戦勝ち越しの手ごたえを口にした。投手では本前やドラフト1位鈴木昭汰投手(22=法大)が、野手では同3位小川龍成内野手(22=国学院大)や山口が1軍戦力に加わった。「若さを前面に出して今年もやりたいと思います」と開幕へ意気込んだ。

西武(オープン戦3位) 不安要素だった先発陣が、オープン戦終盤にかけて“合格”を勝ち取った。オープン戦直前、当確は開幕投手の高橋のみ。松本、今井に加え浜屋、平井の算段がつき、辻監督は「最後の登板になって先発投手が少し見えて、落ち着いてきた。そういうところではホッとしています」と胸をなで下ろした。

楽天(オープン戦5位タイ) 石井GM兼監督が「負け」に収穫を得た。就任1年目のオープン戦は6勝6敗の勝率5割で終了。「勝ちっぷりも大事ですけど、負けっぷりが大事。ギリギリの負けっぷりが出てきた」と6敗のうち、最大点差は4とした粘り強さを評価した。理想とする骨太のチーム作りへ、着々とステップを踏んでいる。

日本ハム(オープン戦9位タイ) 栗山監督は「もっと、若手のがっついたアピールを楽しみにしていた」と振り返った。目立った選手は「上野、今井、長谷川、鈴木健」と名前を挙げたが、シーズンを勝ち抜くためには若手の急成長も欠かせない。「さらにがっついて、自分のポジションを取るように頑張ってほしい」と期待した。

オリックス(オープン戦5位タイ) オープン戦を勝率5割で終えた中嶋監督は「順調に来ていると思います。準備は整ってきた。もちろん悪くなるときもあるし、始まってからも成長できる」と総括した。オープン戦終盤に4試合連続で欠場したジョーンズについては「健康だったら大丈夫だと思う」と開幕を見据えた。