DeNAからFA加入した巨人梶谷隆幸外野手(32)が、逃げ切りを図る古巣の背中をつかみ、引き分けに持ち込んだ。1点を追う8回2死一、二塁。カウント1-2からDeNAセットアッパー石田の131キロの落ち球に体勢を崩されながらも、右手1本で拾って一、二塁間を破った。「なんとか追いつきたかったので、同点にできて良かった。食らいつきました」と同点打を振り返った。

負けムードを振り払った。チームはDeNA先発平良の前に、6回無死まで完全投球を許していた。先頭の大城が二塁打を放ちチャンスメークも後続が倒れ、この回も無得点。相手投手陣は7回から勝ちパターンの継投に入っていた。

新加入のリードオフマンが瀬戸際で放った一打に、元木ヘッドコーチは「『より多く出塁してくれ』というのと(走者がいる時には)『3番バッターとしていけよ』と言っています。嫌な展開の中で、よく打ってくれた。負けなかったのは大きい」と、期待通りの活躍にうなずいた。

9年連続の開幕カード勝ち越しを決め、順調なスタートを切った。原監督は3戦合計で16四球を奪った打線を「相対的に、いい四球が取れたなという感じがしますね。3連戦ともに。それは大事なことでしょうね」と評価した。3連戦で3四球を選び、満塁弾含む2安打、5打点、2盗塁とチームをけん引した梶谷は「負けずに終われたのは良かったです」と安堵(あんど)した。勢いそのままに、30日からの中日戦に乗り込む。【久永壮真】

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