東大の「元アメフト選手」が神宮デビューを果たした。

阿久津怜生外野手(3年=宇都宮)で、1番右翼で先発出場。5打席凡退に終わったが「去年の春は客としてスタジアムにいました。すごい応援の中で野球が出来て幸せです」と感慨深げに話した。

高校時代は野球部だったが、東大入学後「熱心に誘ってもらった」とアメリカンフットボール部に入部。50メートル走6秒1の俊足で、ランニングバックとして活躍していた。

だが、リーグ戦の応援で神宮に通ううちに気持ちが変わった。転機は昨年8月に行われた春季リーグ戦。9回表までリードしながら、その裏に逆転サヨナラ負けした試合を見て「野球をやりたいと思った」と野球熱が再燃した。8月終わりに野球部に転部した。

新チームとなり、1番を任されるようになった。この日は無安打だったが、井手峻監督(77)は「もっと打てるし、走れる」と信じている。試合は1点差まで追い上げながら、敗れた。7回2死満塁で早大・徳山に空振り三振を喫した阿久津は「真っすぐがいい投手でした。しっかり振り負けないようにしないと。本当に勝ちたいです」と前を向いた。【古川真弥】

▽東大・井手峻監督(終盤、6点差から1点差に追い上げ) よくやってくれた。でも、越える壁は大きい。投手もしっかりしないと。もう少し失点を防いでいれば。

▽早大・蛭間拓哉外野手(昨秋の早慶戦から3試合連続本塁打、流し打ち本塁打が価値ある1点となって) センター方向へ低い打球を打つことを意識しています。自分はホームラン打者じゃないんで。