松山さん、僕も続きます!阪神ドラフト6位の中野拓夢内野手(24)が、東北福祉大の5学年先輩で、日本人初のマスターズ制覇を達成した松山英樹(29)に受けた刺激を力に変える。11日のDeNA戦で初適時打&初猛打賞で首位快走の3連勝&貯金7を導くヒーローになったばかりだが、「自分も頑張らないと」とますます発奮。13日からの2位広島3連戦(甲子園)の初戦先発は天敵森下が来るが、波乗りルーキーがリベンジに気合十分だ。

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売り出し中のルーキーは、ネットニュースで偉業を知った。プロ初の適時打&猛打賞から一夜明け、休日の鳴尾浜で取材対応。友人からの連絡は「たくさんあった」というが、中野は自身のことより、松山先輩の活躍を喜んだ。「素直に自分自身うれしい気持ちがありますし、本当にすごい記録を作られたんだなと」。

東北福祉大野球部の米国キャンプ中に、メンタル面について話を聞く機会があったという。「オーラがあるな」。“世界の松山”の存在感を肌で感じた。そんな縁ある先輩がアジア人初のマスターズ制覇。新たな発奮材料にならないわけがない。「自分も頑張らないといけないなという気持ちになりました。(東北)福祉大を盛り上げるという意味でも、松山選手に続いて自分が大学の名前を売って行けたら。活躍することで恩返しになると思う」。“東北福祉大魂”に火がついた。

自身も三菱自動車岡崎時代の1年目にゴルフを始めた。野球とは逆でクラブは右打ち。2回目のラウンドでスコア「100切り」と、こちらも抜群のセンスを誇る。コロナ禍で最近はプレーできていないというが「オフにお会いできる機会があれば、ゴルフのことに関してもいろいろ聞けたらいいなと思います(笑い)」とおねだり。夢のラウンドは? と問われると「それは足を引っ張ってしまう」と笑った。

本業の野球では首位を走るチームで2試合連続スタメン出場中。11日のDeNA戦ではプロ初タイムリーを含む初猛打賞で3連勝&矢野政権最多タイの貯金7を導く大活躍を見せた。13日からは2・5差で2位の広島と甲子園で3連戦。先発先陣は3月30日の対戦で6回1安打0封された森下がくる。チームも森下が新人だった昨年から5戦4敗と抑え込まれ、1度も勝ったことがない。だが、今の虎には勢いがある。「本当にいいピッチャーというのは分かっている」と認めた上で、「何球も甘い球は来ないと思うので、1球で仕留められるように」と気合十分。松山先輩に続く活躍で、目標の新人王へ突き進む。【中野椋】

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