中大が開幕5連勝で単独首位を守った。清水達也監督(56)は「みんなで勝てているのが、すごくいい感じがします」と笑顔を見せた。

先発の石田裕太郎投手(2年=静清)は4回4失点で降板したが、5回を高橋晴投手(4年=関東第一)が3人でピシャリ。6回からは、大栄陽斗投手(2年=仙台育英)西舘勇陽投手(2年=花巻東)の2年生右腕コンビがつないだ。

打線は10安打7得点。相手のミスにもつけ込み、2点を追う6回に3得点で逆転した。その中で、存在感を見せるのが3番に座る主将の古賀悠斗捕手(4年=福岡大大濠)だ。3回先頭で初球の140キロ真っすぐを左越えに放り込んだ。早くも今季2号。昨秋までのリーグ戦通算1本塁打を超えた。

会見で「狙ってました」と胸を張ると、横に座る清水監督から「ウソつけ!」と突っ込まれた。「(本塁打ではなく)直球をです」と言い足し、笑いが起きた。9回には中前打も放った。昨秋までの通算打率は2割1分4厘。打撃よりも守備が売りだったが、最終学年を迎え、バットでもチームを引っ張っている。2、3月のキャンプでは、チームとして遅いボールを引きつけて打つ練習を重ねた。清水監督は「かかと体重で、踏み込んで打てるようになった」。古賀は「今までやってきたことが正しかった。でも、満足するのではなく、コツコツとやりたい」と口元を引き締めた。

強肩で、今秋ドラフト候補に挙がる。7回の無死三塁では遊ゴロに倒れただけに「決められなかった」と悔やんだ。「打てる捕手になった?」との問いかけには「まだまだです」。牧(DeNA)五十幡(日本ハム)らを擁し優勝した19年秋以来の頂点へ、1勝ずつ重ねていく。【古川真弥】