れにちゃん、打ったZ! 阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が広島戦の4回に、先発森下のカーブをとらえ、右中間に本拠地初アーチとなる4号2ランを放った。前回対戦の3月30日には、カーブに苦戦し、2打席連続三振。リベンジに成功し、4連勝に貢献。大ファンである女性アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の高城れに(27)が日刊スポーツを通じて激励の動画を送っていた。キュートなエールに、豪快アーチで応えた。

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甲子園はこんなスラッガーを待っていた。待望のアーチは4回に生まれた。1点リードで無死一塁。広島森下に直球とチェンジアップで追い込まれた後の3球目。真ん中に入った113キロカーブを捉えると、打球は右中間へ一直線。入場制限のスタンドが沸く。主役はゆっくりとダイヤモンドを回った。打球速度168キロ、飛距離125メートルの記念すべき甲子園1号となった。

「たくさんのファンの皆さんの前で打てたので良かったです。(カーブは)狙ってなかったんですけど、甘いところにきたので、いい反応ができました」

本塁に生還すると、笑顔で「Zポーズ」を繰り出した。佐藤輝はモノノフ(ももクロのファン)でライブにも行ったことがある。打席に入る際の登場曲も、ももいろクローバーZの「吼えろ」を使用。ももクロの推しメンである高城れにが、激励の動画を寄せていた。開幕から試合をチェックし、Zポーズ披露を喜んでいた。「輝、応援しテル~!」。キュートなエールに豪快な放物線で応えた。

2度目の対決でリベンジにも成功した。森下には昨年から5戦で4勝を献上し、苦手にしていた。佐藤輝も3月30日の対戦ではカーブに苦しめられ、2打席2三振。「前のは消して、新しい感じで行きました」。気持ちの切り替えは超一流選手になるための重要な要素。相手の武器を攻略したことも今後を考えれば大きい。

早くも今季4号。4月までに新人が4本塁打となると球団では19年近本に次いで2リーグ分立後2人目となった。7回にはダメ押しの中前適時打を放ち、自己最多の1試合3打点。4試合連続安打と打撃は確実に上向きだ。試合前練習ではサンズと打撃の意見交換するなど貪欲に学んでいる。

チームは4連勝で矢野政権最多の貯金8。首位の座をガッチリと守った。中野とともに初めて甲子園でお立ち台に上がり、「チームを勝利に導けるような、いい場面で打てるようなバッターになりたい」と虎党に宣言。頼もしすぎるルーキーが、チームを独走態勢に導く。【林亮佑】

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◆佐藤輝が4号。阪神の新人が4月までに4本塁打は、19年近本光司4本に次ぎ2リーグ分立後2人目。

◆佐藤輝は甲子園で初本塁打。甲子園でのチーム4試合目での本塁打は、56年大津淳2試合目(3月21日広島戦)、69年田淵(4月13日大洋戦)19年近本(4月11日DeNA戦)の各3試合目に次ぎ、4番目の速さ。