北海道6大学野球春季リーグが24日、苫小牧・とましんスタジアムで開幕する。今年4月に苫小牧駒大から校名を変更した北洋大が2季連続優勝を狙う。日本ハムのドラフト1位伊藤大海投手(23)らが成し遂げた昨秋のリーグ制覇に続く、新校名での初陣Vに照準を合わせている。18年以来の全日本大学選手権(6月、神宮ほか)出場権を目指す。

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苫小牧駒大から校名変更した北洋大が新たなスタートを切る。日本ハム入りした伊藤の活躍もあり、昨秋のリーグ戦を制した。4年生9人が卒業し主力は抜けたが、部員23人が一丸となって2季連続の優勝を狙う。3年生主将の成田登夢(とむ)内野手(松本国際)は「挑戦者のつもりで一生懸命やりたい。駒沢のいい伝統は残して、北洋という新しい名前で新しい伝統をつくっていければいい」と意気込んだ。

新エースになったのは伊藤の愛弟子という後藤晟(じょう)投手(3年=松本国際)。最速145キロ右腕で、昨秋のリーグ最終戦で10回6安打完封の快投をみせるなど、最優秀投手賞&ベストナインに輝いた。「去年は大海さんという大きい存在がいたが、今年は去年に比べて(戦力に)差がある。そこを自分が0点に抑えて勝てるようにしていきたい」と主戦の責任と自覚をのぞかせる。

チームは大学などの許可を得た上で、3月16~27日まで静岡を拠点に遠征を敢行した。昨秋の新人王に輝いた大沼恒介内野手(2年=駒大苫小牧)は24日の春季リーグ開幕へ向け気合十分。「チームが1つでも多く勝って、リーグ優勝して神宮に行くということが僕の夢でもある。そのために頑張りたい」と口にする。

今月上旬には伊藤からチームに打撃ケージがプレゼントされた。大滝敏之監督(66)はお礼の連絡をした際、伊藤に「(対外試合で)全然勝ってないんだ」とこぼすと「優勝を狙わなきゃダメですよ!」と激励を受けた。同監督は「みんなで補って全員で戦う姿勢をみせたい。一からのスタートだと思いますので、チャレンジ精神を前面に出してやっていきたい」。プロで活躍するOBの刺激を受けながら、新校名で新たな歴史を築きあげていく。【山崎純一】