西武は追う展開に食らいつき、引き分けに持ち込んだ。先発の高橋光成投手が楽天涌井と投手戦を演じた。先手を取られる劣勢も、7回2失点に踏みとどまり、味方の反撃を演出。打線は初合流したコーリー・スパンジェンバーグ内野手が2安打1打点2四球と4打席全出塁。8回には、代打出場の中村剛也内野手が5年ぶりとなる代打での安打で同点に持ち込んだ。9回のマウンドは前夜にサヨナラ負けを喫した増田達至投手が3者凡退で締めた。辻発彦監督は投打の粘りを評価した。
--価値あるドロー
ナイスゲームだよ。よく踏ん張ってくれた。
--中村は難しい場面で打った
そうだね。本当によく打ってくれたよ。
--涌井が好投。打線が粘って
パ・リーグで1、2を争う投手だからなかなか点を取れないのは分かるけど、光成が粘って頑張ってね。ホームラン2本というのは少し慎重さに欠けたと思うけど、でも7回まで投げてくれたのは彼の成長というか「いかせてください」というのがあったんだけど、よく投げてくれました。
--中村は涌井とは手の内を知り尽くした同士の対戦
どうだろう。知っているのは知っているだろうけど、中村もとにかく点を取る、打つことしか考えていないと思うから。涌井どうこうじゃないでしょ、あの打席のなかでは。
--スパンジェンバーグが起爆剤になった
初めて上(1軍)で見たけど、なんかいいよね。落ち着いてやっていたし、去年みたいにブリブリ(振りに)こないし、そういう意味では去年1年の経験を感じて、練習を積んできたのか内容のある打席だったと思います。
--増田は30球からの連投。大きな決断だった
もちろん。ゲーム前から志願をして、やられたら、プロ野球の世界は毎日試合があるわけだから。トーナメントじゃないから、やられても次に挽回できるチャンスはやっぱりあるからね。
--試合前に監督が投手陣に話していた
みんなね、プロ入る前はアマチュアで高校野球、大学、社会人で負けたら終わりという場面で苦しい失敗もいっぱいしただろうけど、プロでもそうだけど、さっき言ったようにやられても次の日に取り返せるチャンスはプロの場合はある。とにかくやりなさいという話をした。
--増田は志願したのか
投手コーチに増田で行くんやろと聞いたら、増田で行きますというから。当然。
--中村はお休みでスタメン外れ?
はい、そうです。
--スパンジェンバーグは2四球など、去年との違い感じるか
これからずっとこういう形でやればすごいなと思いますよ。好球必打でずっとやってくれたら。四球選んだりできれば、もっと上の方の打順を任せられる。足もあるし。非常に、こういう形でやってくれたいいね。
--明日先発の楽天田中将大投手攻略のカギ
バッターボックスに入って。ほとんど初めての体験だから、向かっていく気持ちでいくしかないでしょ。どんどん、積極的にいくしかないだろうけど、まあ、楽しみですよ。どんなバッティングしてくれるか。