若き兄貴分が、貫禄ある投球で今季初勝利を挙げた。オリックス山岡泰輔投手(25)が8回7安打1失点。124球を投じて10奪三振の力投で、自身今季5戦目で初白星をつかんだ。

「僕、毎年、最初の勝ち星が付くのが遅いイメージなので。(自身5戦目は)まだ全然、想定内ですね」

新人時代の17年は自身7戦目、昨季は自身6戦目で初勝利を手にした。力投が報われなかった過去もあるが「あんまり考えてない。チームが勝てば、僕は何でもいい」と謙虚に笑う。

7回まで無失点で登板21イニング連続無失点。8回に1点を失って途絶えたが「金曜日のカード頭、勝ちたかった。『いい流れをつなぐ』とサチさん(山崎福)に言っていたので」とチームの流れを意識する。

プロ5年目。リーダーの自覚も芽生えつつある。先発陣では22歳の剛腕山本が3勝を挙げ、緩急を操る19歳の宮城が2勝をマーク。24歳左腕の田嶋も奮闘中で、山岡も25歳と若いが先導役といえる。だが、山岡の発想によれば、エースは「不要」だという。「みんな、頑張るのが一番いい。だから、引っ張る感覚はないですよ。個人が結果を出せば、チームはおのずと強くなる」。

チームの先発投手陣の防御率はリーグトップの2・38と好成績。弟分の宮城が急性胃腸炎で離脱したが「兄貴」が奮闘し、チームの連勝を4に伸ばした。最大6あった借金は2。5連勝となれば19年8月15~21日以来2年ぶり。白星リレーは、まだまだ続く。【真柴健】

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