“神弾”でトンネル脱出!! DeNAが首位阪神を破り、引き分け2を挟んだ連敗を10でストップした。2点リードの5回1死満塁、神里和毅外野手(27)の右前打を阪神右翼佐藤輝が後逸。一挙に本塁まで生還する“ランニング満塁弾”(記録は単打と失策で打点1)で流れを引き寄せ、9日阪神戦(横浜)から始まった悪夢を甲子園で終わらせた。神里は今季初勝利となった4日広島戦で1号先制弾、2勝目の6日中日戦で2号満塁弾。4勝のうち3勝に絡む“3発”でラッキーボーイとなった。

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番長に救いの神だ!! 5回1死、この日3度目の満塁機で神里が阪神馬場の5球目を右前へはじき返した。佐藤輝が後逸する間に、チームトップクラスの俊足を飛ばして本塁へ。「1点でも多く追加点を奪いたかったので結果につなげることができて良かった」と息を切らして喜んだ。2回無死満塁は二ゴロで先制点を挙げ、3回2死満塁の場面では押し出し四球。3打席すべてを得点につなげた。

守備でも「神業」を見せた。3点リードの3回1死一塁。近本の右中間への打球をギリギリのところでキャッチ。二塁を回りかけた一塁走者の坂本が戻れずダブルプレーとし流れを渡さなかった。初勝利の4日広島戦でも左中間の打球をスーパーキャッチ。好守連発に「今年は守備でもどんどん勝負すると決めているので、それが良い形になっている」とうなずいた。

今月8日以来15日ぶりの白星に三浦監督も「うれしかったです。プレーボールからベンチもみんな声も出ていたし集中していた」と納得の表情。ここまで全24試合にスタメン出場していたルーキー牧を外し「1番二塁」で田中俊を起用。「まずは先制点を取ること」という意欲を形に表した。投手が抑えれば得点を奪えず終盤にミスが出る、というちぐはぐだった流れを「7番中堅」の神里が“神あわせ”て、今季最大得点差の快勝。狙い通りの先制点にもきっちり絡んだヒーローを「いいところで応えてくれた。その前の(3回の押し出し)四球も大きかった。守りもよくやってくれています」と評価した。

チーム4勝のうち3勝で“3発”を放ち、好守も連発。ネット上でも「持っている」との声も上がるが満足していない。「まだ全然、結果を残せてないですし、もっともっと結果を出さないといけない」。ようやく長いトンネルを抜け出したDeNA。これからも攻守でチームを「神撃」に導いていく。【鈴木正章】

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