バットも口も好調です! 楽天島内宏明外野手(31)が25日、西武6回戦(楽天生命パーク)で今季初の4打点を挙げた。

2回に右前適時打、6回にダメ押しの左中間3点適時二塁打。20日ソフトバンク戦でフェンスに衝突し2試合欠場。24日西武戦から復帰し2戦連続安打を放ち、活躍時に試合中、球団広報から配信される“島内節”コメントも出た。チームは2連勝。首位ソフトバンクに0・5差に詰め寄った。

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なんだか待ち遠しい。ここで打てば…。ファンはもちろん、メディアもそわそわ。2回。待望の1本が出た。4点を奪い、なおも2死一、二塁。島内が「見逃すつもりでいましたがバットが出ました」と、西武平井のフォークに上体を突っ込みながらも右前へ。数十分後、球団広報からユニークなコメントが送られてきた。

「あっす!!(真顔で)」

そろそろネタも尽きてきただろうか。だが、否応にも期待はふくらむ。そして2点差に追い上げられた6回に出た。2死満塁から再び島内が「甘い球だけを狙っていました」と佐野の真ん中直球を捉え、左中間を破るダメ押しの走者一掃適時三塁打。次のコメントは…。

「昨日、差し入れで監督からうな重弁当を頂いたんで、うな重パワーで打てたと思います。監督、またお願いします(真顔で)」

打線に欠かせない。開幕から3番に座り続けた。ハイアベレージな出塁率を誇り、4番浅村の前でチャンスを作り続ける。加えて勝負強さも光る。17打点、得点圏打率3割8分1厘はいずれもチームトップ。打点へのこだわりは「そこまでないです。あればいいですけど、そこにこだわるとおかしくなるので」と自然体を貫く。

北九州で開催された20日ソフトバンク戦。4回に栗原の飛球を捕球しようとした際に左翼フェンスに衝突し、むち打ちの症状を訴えた。「何のことですか?」と影響は否定するが、21日同戦から2試合欠場。それでも、現在5年連続100試合以上出場と強靱(きょうじん)な体と心をもって、24日西武戦から復帰。18日日本ハム戦からの出場試合安打を4に伸ばし、好調をキープする。

チームの2連勝に貢献し、今季初の本拠地でのお立ち台に立った。ヒーローに贈呈される10万楽天ポイント(10万円相当)の使い道は「5000円のシューズを20足買います」。シーズンはまだまだ序盤。今後の意気込みを問われ「むち打ちにならないように気をつけます」と締めた。【桑原幹久】