ロッテは27日、兵庫・丹波篠山市出身のドラフト2位ルーキー・中森俊介投手(18=明石商)が「丹波篠山ふるさと大使」に就任することを発表した。

また7月6日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)が「日本農業遺産認定記念 丹波篠山市 黒豆ナイター」として行われることも発表。当日は日本遺産に認定されている同市のデカンショ節の披露や特産品の販売などが実施される。また当日の観戦チケットと特産品をセットにしたふるさと納税も5月上旬から同市にて募集を開始する予定。

黒豆やぼたん鍋で知られる山あいの街からは、実に51年ぶりのプロ野球選手の輩出だった。同市の酒井隆明市長(66)も昨年11月の日刊スポーツの取材に対し「地元の少年野球団、中学校の部活動で育った子。市民からすると、自分たちの子どものように思っています。これからは市民みんながロッテファンです」と高らかに宣言していた。

同市は「東の魚沼、西の篠山」とされるほどコシヒカリの産地として有名で、酒井市長は「正式にプロ入りしてから、いつか中森君にコシヒカリを贈ることができれば。どんどん体を大きくしてもらいたいです」とも構想を話していたが、今回、コシヒカリ450キロが球団に贈呈されることも決まった。

中森もかねて「地元に恩返しできるよう、中森俊介という名前を使って、丹波篠山市をもっと有名にできたらなと思います」と地元PRに前向きな意思を示していた。現在は社会人チームとの練習試合でプロ入り後初の実戦登板を終え、イースタン・リーグ公式戦でのデビューに向け、調整を進めている段階にある。将来のエース候補にとって、愛する故郷の後押しは大きな吉報だ。【金子真仁】