阪神がまたもや虎キラーに白星を献上した。8回までわずか2安打。佐藤輝のソロによる1点に封じ込められた。

リーグ上位のチーム打率、本塁打、打点の打線でも昨季沢村賞左腕を打ち崩せず、大野雄に対して敵地バンテリンドームで7連敗となった。

矢野監督も「ヒット、ヒットはそんなに続かない。なかなかこっちの感じにリズムを持っていけなかった。今日は点を取れなかったということに尽きる」と西勇を援護できなかったことを悔やんだ。「2死からでも何とかしたかった」と5回から8回まで2死から走者を出し、足で揺さぶろうとしたが、得点圏にも進めなかった。

同点に追いつかれた直後の7回には4番からの好打順も、大山は内角直球でズバッと見逃し三振を奪われ、サンズ、梅野はフォークでバットの先に当てる力のない投ゴロに打ち取られるなどギアを上げられた。大野雄にバンテリンドームで黒星をつけたのは8年前の13年8月23日。そこから11戦で19年9月14日のノーヒットノーランを含み、勝てない試合が続く。

9回も抑えのR・マルティネスに対し、2死から安打で出た大山に代走熊谷を送るなど手は打った。井上ヘッドコーチは「打線の調子がよかっただけに、今日はある意味しょぼくれた打線になっちゃったけど、大野雄、マルティネスに完璧に抑えられたっていうのを、明日から奮起するか! というところを期待している」と、ナインの気持ちを代弁した。昨年、同球場では3勝9敗、チーム打率2割6厘と精彩を欠いた。18年から3年連続負け越し中。97年の開場から101勝182敗6分けで勝率は3割5分7厘となった。優勝するためには、バンテリンドームを今年も鬼門にするわけにはいかない。貯金10で首位を走る虎打線が切り替えて、再点火する。【石橋隆雄】

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