ロッテ佐々木朗希投手(19)とヤクルト奥川恭伸投手(20)が、16日に先発投手としてそろい踏みする。佐々木朗は西武戦(ZOZOマリン)の、奥川は中日戦(バンテリンドーム)の予告先発として15日、発表された。試合開始予定は両試合とも午後2時。

ともに01年度生まれで、世代を代表する投手として注目されてきた。佐々木朗は岩手・陸前高田市出身。中学時代に地域選抜「オール気仙」で県大会優勝をした。その後岩手選抜の一員として北海道で行われた東日本大会に出場したが、全国規模の大会を経験することはなかった。大船渡高3年夏も岩手大会決勝で敗退している。

石川・かほく市出身の奥川は、中学時代に軟式野球の全国大会で優勝している。星稜でも4度の甲子園出場を果たし、3年夏は準優勝に輝いている。ともに高校球界を代表する快速球で脚光を浴びながらも、歩んだ道のりは対照的だった。

出会ったのは19年4月5日。U18高校日本代表1次候補合宿でのことだった。奥川は「テレビで見たのと顔が違う」とライバルの第一印象を明かしている。奥川が「名前、何て呼べばいい?」と尋ねるなど、初日からコミュニケーションを深めていた。佐々木朗は翌6日、紅白戦で国内高校生歴代最速となる163キロをマークしている。

その後は8月末からの高校日本代表で再会。韓国で行われたU18ワールドカップに参加し、仲間として支え合った。ドラフト会議ではともに1位指名競合の末にプロ入り。20年1月のNPB新人研修会でも、休憩時間に佐々木が奥川に話し掛けに向かうなど、交流を図っていた。

同世代はプロ2年目の序盤にして、早くも1軍デビューを飾っている選手が多い。野手では楽天黒川史陽内野手(20=智弁和歌山)やオリックス紅林弘太郎内野手(19=駿河総合)ら10人がすでに1軍出場済み。投手では奥川のほか、オリックス宮城大弥投手(19=興南)に西武井上広輝投手(19=日大三)、さらに広島玉村昇悟投手(20=丹生)の4人が1軍のマウンドを経験している。【金子真仁】